マルチ商法の販売チーム「事業家集団(環境)」に勧誘された話
- 2019.04.23
- ビジネス

この記事ではマルチ商法(MLM)の販売チームである「ワンダーランド(現在は「事業化集団:みゆき&トレーナーチーム」と名乗っているそうです)」に勧誘を受けたときの体験談を書いていこうと思います。
私が勧誘を受けたのはモデーア(旧ニューウェイズ)というマルチ商法を採用している会社のディストリビュータ(販売員)のチームでしたが、他の企業のチームであってもだいたい同じような流れで勧誘されるようです。
マルチ商法自体は法的にも問題ないですし、ビジネスモデルとしては個人的には無しではないと思っていますが、日本でやるのは辞めといたほうが良いかなというのが経験した上での感想です。
何故そう思うのかという点については以下記事にまとめてます。
この記事では実際にどんな流れで勧誘されるかについて解説しますので、これから誘われる方は同じような雰囲気を感じたときは、
「お、これはネットワークビジネスかな?気をつけな。」
と感づいていただければ幸いです。
最初の出会いは普通
最初の入口はだいたい既存の知り合いか、合コンやスポーツサークルなどの人が集まって交流する場で新たに出会うイケてる風の人が定番です。
既存の知り合いから誘われる場合は、何年も連絡を取っていなかったのに急に飲みに行こうよとか連絡が来ることが大半です。
突然の連絡にはまず注意が必要です。
私をネットワークビジネスに引き込んだ人との出会いは、私が当時社会人1年目のころ、仕事にも少しずつ慣れ始め、休日には友人とお酒を飲み平日はやる気十分に夜遅くまで仕事を頑張っている、どこにでもいる普通の1年目サラリーマンを過ごしている時でした。
ある時の休日、知り合いから異業種交流会のような飲み会があるとのことで、よくある合コンのような感じで飲み会に参加しました。
飲み会は淡々と進んだのですが、
参加者の一人に爽やか系を醸しているけれどいじられキャラを隠しきれていない、性格が良さそうな雰囲気の男性に出会いました。
この人を仮にBさんと呼びます。
このBさんはとても話しやすくて明るく、気さくな感じで、私はすぐに仲良くなりました。
その時にお互いに運動が好きだという話になり、今度一緒にフットサルをやろうという事を約束して連絡先を交換し、でその場は解散しました。
すでにこの時からBさんのネットワークビジネス勧誘の計画は始まっていたのだなと、今となっては思うのですが、世間を知らぬ社会人一年目の当時に私は何も疑うことのない良いカモでした。
まずは仲良くなる
ネットワークビジネスの勧誘の基本として、まず仲良くなるという事を重視します。
その理由はネットワークビジネスという商売が世間からは批判的に言われておりマイナスのイメージが強いことを、誘う側も自覚しているので、チームの教育として「人間的魅力を高め、仲良くなってから誘うこと」といったものがあります。
飲み会やスポーツなど対面で(対面なのが重要らしい)コミュニケーションを取る回数を増やし、「親密になった私を信じて一緒にやろう!」というのが常套文句なのである。
私はその後Bさんからの誘いで大人数が集まってのフットサルに参加することになりました。
初めて社会人になってからやるフットサルだったので、とりあえずBさんに言われるがままに参加。
まずはフットサル会の主催者であるAさんへの挨拶。
プライベートの集まりで大した説明もなく肩書もよくわからない人に挨拶をするというのに若干の違和感を覚えつつも、礼儀として挨拶は普通かと無理やり納得し挨拶を済ます。
50人ほど集まったその会でしたが、とにかく盛り上がり方が異常で、初対面ばかりの集まりで何故こんなに盛り上がるとか宗教か?などと不思議に思いつつ、とりあえずその場はフットサルを楽しみました。
その間Bさんからは、Aさんがどれだけすごい人かとか、この環境の素晴らしさとかを勝手に説明されていました。
今思うと怪しさ満載ですが、その時はそこまで変に思っていなかった事を思うと、知らないというのは怖いです。
フットサルの後は飲み会をするということで近くの居酒屋へ。居酒屋ではフットサルで仲良くなった人達と中心に席に座り、開催者のAさん音頭で乾杯。
初対面なのに皆すごく気さくに話しかけてくれて、ものすごく盛り上がる飲み会。そこで話した内容としては、
- これまでの人生について
- 仕事について
- 開催者であるAさんは事業家として年収1000万以上稼いでいること
など、お互いを知るための内容が多かったです。
とても楽しい時間であっという間に会は終わり、その日は解散。
その後何度かフットサルと同じようにAさん主催の飲み会やバスケ、キャッシュフローゲーム(金持ち父さん 貧乏父さんの著者であるロバート・キヨサキが考案したゲーム)会に何度か参加しました。
次第にBさんやAさんとは会社のことや将来のことになどについて話す仲になりました。
この時点で私はBさんは社会人になってから初めて出来た会社以外での友人、Aさんは年上の自分の知らないことを知っている先輩のように感じており、会社以外の人付き合いが出来るとは思っていなかった私にはとてもうれしい出来事でした。
とまあ、まんまとむこうさんの罠に面白いようにハマったいく私なのでした。ほんとに無知とは怖いです。
秘密の共有や特別感で誘い込む
人と仲良くなる秘訣としていろんな手法がありますが、秘密を共有するという手法があります。
ネットワークビジネスをやっている人達は、将来の夢だとか目標だとか、あまり普段話さないような秘密を共有することで、親密度を上げてきます。
更には「あなただけに特別に」教えるなどの特別感を出すことで、自分が特別な存在であるかのように錯覚させ、誘い込むといった手法も用いてきます。
フットサルやバスケ、飲み会などで同じ時間を過ごしていくうちに、今の会社に勤めたま生きていくことの退屈さや将来の不安、将来の夢など、徐々に深い話をするようになっていきました。
Bさんの身の上話や将来の目標など語られ、自分も話さなければいけない雰囲気になり思わず話してしまう私。
そしてどうやったら達成できるかなど親身に相談に乗ってくれるBさんとAさん。
どうやら私は今のままサラリーマンを続けていても夢や目標がかなわないらしい。そう思い込むように誘導されました。
そしてAさんが事業家として成功していることに興味を持った私は、どうやったらAさんのように成功できるのか聞いてみました。
するとAさんからロバート・キヨサキの「金持ち父さん 貧乏父さん」と「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」という書籍を読むように勧められました。
私はすぐにこの本を買い、すぐに読了。
今となってはこの本については買ってよかったと思っています。独立したり投資などで生きていこうと考えている人の入門書と言える本でしょう。
しかしこの本はネットワークビジネスに誘い込むための常套戦略だったのです。
「金持ち父さん 貧乏父さん」を進められたらその人はマルチ商法の勧誘をしてくるのではないかと警戒をしましょう。
憧れを抱かせる
信頼関係ができてしまうと、もうあと一息のところまで来てしまっています。
「金持ち父さん 貧乏父さん」にもネットワークビジネスは肯定的な印象で登場しますので、自分たちもあの事業をやっていることを伝えられ、一緒にやらないかと誘われます。
自分が頑張って事業が成功した先には、サラリーマンのように搾取され続ける生活から開放される。
努力が積み上がって行った先の「おいしい世界」世界をネットワークビジネスのチームから見せつけられ、希望という名の餌に食いつかせようとしてきます。
私は「金持ち父さん 貧乏父さん」を読んだ後、Aさんから誘いを受けました。
どんな誘いかと言うと、Aさんがやっている事業のメンターに当たる人を紹介してくれるというのです。そのメンターをCさんとします。
メンターのCさんは年収で億を超える収入を得ている人とのこと。
そんな人に会える機会があるなら是非会いたいと思い、会わせてもらうことになりました。
メンターのCさんは水道橋駅近くのタワーマンションに上層階に住んでおり、今まで見た中で一番豪華な家に住んでいました。
まさしく金持ち・勝ち組の象徴のような家に住んでいました。
30分ほどAさんとBさんと一緒に話をさせてもらい、自分が叶えたい将来の夢や目標をすべて叶えられるような存在であると感じます。
そしてその人が何を大事にして生きてきたのかなど、ビジネスで成功するための秘訣を話してくれたのです。
社会人1年目で世間知らずな私は一発でその人に憧れた。
憧れをもってしまえば、もうこちらの負けなのです。
Cさんとの話が終わった後、すぐにAさんとBさんとカフェに入り、Cさんのビジネスの詳細、Aさんも同じビジネスをしていること、Bさんも今同じネットワークビジネスに挑戦しているところだと聞かされました。
そして私も一緒にネットワークビジネスに挑戦しないかと誘われ、Cさんに会った直後の私は、Cさんのようになれるなら挑戦したいと思い、ネットワークビジネスの世界に足を踏み入れてしまったのです。
最後誘われた時に今までの行動は全てこのビジネスに誘い込むためのものだったのだと理解できた。
フットサルやバスケで人わ集め仲良くなり、「金持ち父さん 貧乏父さん」で自分でビジネスをするという価値観を植え付け、Cさんのような成功者に憧れを抱かせ入会させる。
この一連のやり取りが全てネットワークビジネスの勧誘の流れだったのです。
まとめ
結論としては私は入会してしまい、半年ほどで3,40万円ほどの金銭的な支出を出してしまいまいした。
しかし本業の仕事が死ぬほどハードだった為にネットワークビジネスの勧誘活動に避ける時間が少なかったことと、まだビジネス自体を理解しきれていなかったので、既存の友人を勧誘するところまで行けずに辞めることになりました。
幸い既存の友人を失うことも無く私がネットワークビジネスをやっていることも知られませんでしたし、金銭的・社会的・時間的な被害も他の人に比べれば大したこともありませんでした。
一番の収穫は「金持ち父さん 貧乏父さん」という本に出会い、サラリーマンのままで生き続けることのリスクを知れたことです。
総合的にはいろんな生き方、金の稼ぎ方があると、知見が広がった良い経験だったと思っています。
そしてその後何人か同様にネットワークビジネスをやっている人に出会いましたが、その類の人は同じような空気感を持っているので、ネットワークビジネスをやっている人を見分けられるようにもなりました。
以上が私がマルチ商法に勧誘された経緯です。
ネットワークビジネスに限らず、世の中には人を騙してでもお金を得ようとする人にあふれています。
同じような事をやっており、少し怪しい人がいたら、もしかしたらマルチ商法の勧誘のための活動かも知れませんので、身近にいたら気をつけましょう。
そして世の中にはもっとまともにお金を稼ぐ方法があります。
お金を今以上に稼ぎたいのであっても、あえてマルチ商法に手を出すのは正直ナンセンスのように思います。
もっとお金の勉強をして、世の中のビジネスを広く学び、お金についてしっかりと勉強するのが、お金に困らない生活をするための近道です。
無料のセミナーや本、インターネットにも多くの情報が転がっていますので、しっかりと勉強しましょう。
この記事があなたの役に少しでも立てば幸いです。
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