顧客を動かす心理学 ネガティブフレームとポジティブフレームの使い分け

顧客を動かす心理学 ネガティブフレームとポジティブフレームの使い分け

この記事では実際に仕事で役に立つ心理学テクニックである「ネガティブフレーム」と「ポジティブフレーム」についてご紹介します。

 

営業や店舗販売などの交渉の場において自分にとって有利に話をすすめるには、いかに相手の心理を自分の都合の良いように動かすかが重要です。

 

交渉の場数を踏んでいくと、どんなに理詰めで攻めてもなかなかオチない人に出会い、自分の思い通りに交渉が進められないという場面にも出くわすことでしょう。

 

そんな時に、この記事で紹介する「ネガティブフレーム」と「ポジティブフレーム」について理解しておくことで、思い通りに交渉を進める手助けとなるはずです。

 



ネガティブフレームとは

ネガティブフレームとは相手の恐怖心を煽り、その恐怖を回避したいと思わせる心理を利用して説得する手法です。

例えば、

  • タバコを吸っていると癌になりますよ
  • 毎日充電する必要がります
  • 10回中8回は失敗します

 

といったネガティブな言葉を全面に押し出す伝え方がネガティブフレームと言います。

ポジティブフレームとは

ポジティブフレームとは相手にいかにメリットがあるかを伝え、希望を抱かせ、その希望に向かって行動するように相手の心理を促す手法です。

例えば

  • タバコを辞めたら健康になりますよ
  • 一回充電すれば24時間持ちます
  • 10回中2回は成功します

といった、ポジティブな言葉を全面に押し出す伝え方がポジティブフレームと言います。

 

効果的な使い分け

  • タバコを吸っていると癌になりますよ ⇔ タバコを辞めたら健康になりますよ
  • 毎日充電する必要がります ⇔ 一回充電すれば24時間持ちます
  • 10回中8回は失敗します ⇔ 10回中2回は成功します

上記の例文は互いに言っていることはほぼ同じですが、言葉の表現を変えるだけで相手に与える心理的効果は大きく変わります。

 

ポジティブフレームから受ける印象はマイルドであり希望を与え、ネガティブフレームは説得力があり人に恐怖を与えます。

 

これらのフレームにはそれぞれ特徴がある通り、場面によって適している方を使うことが望ましいです。

ではどのように使い分けるべきなのでしょうか?

 

ネガティブフレームには「危機感」が言葉の中に含まれている表現であることから、言われた側はどうしても嫌な感じや圧迫感、強制感を覚えます。

そのため相手に危機感を与えた上で「緊張感」を持って動かしたい時に使うと良いでしょう。

 

逆にポジティブフレームには「危機感」など無く、聞いていて心地よい表現ですので、言われた側に嫌な感じはなく素直に聞き入れやすい人が多いです。

そのため相手に前向きに行動してもらいたい時は、ポジティブフレームを使うと良いでしょう。

 

宣伝広告や営業ではネガティブフレームが効果的

場合によって使い分けるべき「ネガティブフレーム」と「ポジティブフレーム」ですが、広告宣伝や営業においては「ネガティブフレーム」の方が有効であると言われています。

 

ネガティブフレームの効果について調べた以下のような調査があります。

アメリカ・ペンシルバニア州のある心理学者が行った調査によると、全米の人気雑誌24誌に掲載された3000以上の広告の中でもっとも多く使われていたのが恐怖を煽る広告だったそうです。

この事例はネガティブフレームが宣伝広告において心理学的に有効であることを示しており、人はポジティブな主張よりもネガティブな主張の方に目を向けやすいということが言えるのです。

 

実際、人はネガティブな情報を脳に受信するとストレス回路が働き、ノルアドレナリンが分泌されて興奮状態になります。

ノルアドレナリンは人の集中力を促す物質でもありますので、そのネガティブな情報をスムーズに集中して取り込みやすい状態になるのです。

そのため、ネガティブな情報というのは人に聞き入れてもらいやすく、影響を与える上で効果的と言えます。

 

営業での使い方

ネガティブフレームの実際の営業での使い方の例として

  • 来週から値上げを予定しておりまして、今契約頂けない場合20%高くなってしまいます。
  • 成人男性の40%が将来的に自分の薄毛に悩むことが統計上わかっています。この製品を使うことでそんな不安を抱く確立を80%少なくする事ができます。
  • 電子タバコに変えずに従来の紙タバコを吸い続けることで、寿命が10年縮むことになりますよ。

などとネガティブな要素を先行させると、交渉の場で相手に危機感を抱かせることが出来るので、交渉が成功する確立が高くなります。

 

しかしあまりにもネガティブな表現はかどが立つ言い方になりがちですので、ネガティブフレームばかり使ってしまうと相手の機嫌を損ねてしまうことにも繋がりかねません。

相手の心象が悪くなり反発心が芽生えてし甘うと、交渉はうまくいきませんので、相手が反発心を抱かないように使う頻度は調整しましょう。

 

まとめ

「ネガティブフレーム」の効果や使い方を中心に、「ポジティブフレーム」と「ネガティブフレーム」についてご紹介しました。

 

ネガティブフレームの持つ恐怖心を煽る効果をうまく使えば、気難しい顧客との交渉も優位に運ぶことが出来るでしょう。

 

しかしどのような手法にも完璧はありません。

あくまで自分の交渉術の1つとてして考え、客観的に見て「ネガティブフレーム」が効果的な場面か、それとも「ポジティブフレーム」が効果的な場面なのか、判断して使い分けることがおすすめです。

 

この記事が少しでもあなたのお役に立てば幸いです。