相手に心理的に取り入る手法 同調効果(ミラーリング効果)とは

相手に心理的に取り入る手法 同調効果(ミラーリング効果)とは

この記事ではコミュニケーションを取る相手に心理的に取り入る手法である、同調効果(ミラーリング効果)についてご紹介します。

 

学校や会社、ご近所付き合いなどコミュニティに所属して生活してくには人との付き合いが必ず発生します。

人付き合いをする中では嫌いだと思う存在が必ずいるものですし、逆に好きで気に入られたいと思う存在もいるものです。

嫌いだと思う人や苦手に感じる人とは言えど、敵視されて被害を受けないために表面上はある程度良好な関係を保ちたい場合や、自分のことを気に入ってもらいたいがなかなか距離感が詰められないという場合どうしたら良いのでしょうか。

 

そんな人付き合いの悩みを解決するための心理学的テクニックである「同調効果」について知ることで、良好な人間関係を作る手助けとなるでしょう。



同調効果(ミラーリング効果)とは

同調効果を引き起こすための行動を同調行動、若しくはミラーリングと呼びますが、相手の行動や仕草、表情などに同調し、相手と同じ行動をとることで、相手から好感を得るというものです。

 

人間には自分と同じような行動をしてしてくれた相手に対して、「自分が受け入れられている」と無意識に解釈する性質があり、この性質を利用することで相手の好感を引き出すのです。

 

例えばビジネスの場での商談などにおいて、商談相手が使った言葉や仕草、身振り手振りを真似したり、相手が好む趣味趣向に共感を示してあげることで、相手は無意識に気分を良くし、物事がスムーズに運ぶのです。

 

この手法は嫌いな相手ではもちろんのこと意中の相手や友人、家族、上司、同性、異性問わず応用範囲が広いのが特徴です。

つまり簡単に言うと相手の動作を真似るだけで相手を上機嫌に出来る手法なのです。

 

補足として、人間には自分と相手に共通の事柄(趣味、好み、年齢、経歴、出身など)があると、親近感や安心感がわき、急激に心を開きやすくなるという性質があります。

初対面の人と仲良くなるには共通点を探しそれを話題にするとすぐに打ち解けられるのも、この心理効果があるからです。

 

そのため、相手に好かれるためには目に見える動作だけでなく、相手の趣味やおすすめされたものなどに同調してあげ、自分も同様の趣味を持つことで仲良くなることが出来ます。

 

人は自分の意志や考え、知識だけで行動決定しているわけではなく、周囲の意見や考えから多分に影響を受けて行動している生き物です。

そのため周囲にいる人達が持っている大多数の意見に影響され、自分の判断が揺らぐことや、自分の決断に自信を持てなくなるということもよくあります。

 

これにも同調効果が働いており、周囲と同じような行動を取ったり意見を持つことで、周囲と同化しそのコミュニティのマジョリティになることで、コミュニティからはじき出されるのを防ごうとする人間の習性なのです。

 

同調効果(ミラーリング効果)の具体的な効果

同調効果を利用し最も効果を発揮しているものが「流行」と呼ばれるものでしょう。

 

ファッションなどで流行を作り出しているの一部の人間であるというの有名な話ですが、有名人やモデルなど影響力の高い人を利用したり、ファッション雑誌で「今年の流行はこれ!」などと触れ回り、それに影響された人達が真似を始め、そしてその周囲の人達から順々と同じようなファッションになっていき、流行となります。

 

この流れは有名人などへのあこがれを利用した同調効果を狙ってのものですし、周囲の人が皆流行りの服を着ているから自分も着るといった習性を巧みに利用しているのです。

 

そんな同調効果には、上記で説明した「流行を生み出す」以外にも多くの効果を発揮します。

 

相手に好印象を持たせる

人は誰しも自分の好きなものを肯定されれば嬉しいものですし、自分が好きなものが相手も同様に好きであり、その良さを理解してくれる人に好感を持ちます。

 

ゴルフ好きがゴルフ好きだけのコミュニティを形成することや、自分が気に入っている相手に自分の趣味であるゴルフを一緒にやるように進めるのはそのためです。

 

つまり自分が好印象を持たせたいと思うターゲットに対して、趣味を合わせるなどの同調行動をすることによって、相手に好印象を与えたり、かわいいやつだなと思ってもらうことが出来ます。

 

そしてその延長線上において、自分と同様の感性を持っている人間に対しての評価が高くなっていきます。仕事において上司に気に入られている人物は、多少のミスでは怒られにくいですし、多少良い成績を残せば評価されやすいといった効果を発揮します。

 

多少のミスが許されるようになる

同調行動(ミラーリング)によって相手から好感を得ると、自分に対する許容の幅が広がります。許容の幅が広がるとは、要は無茶したり失礼であったり失敗して迷惑かけたとしても、相手が許してくれるということです。

 

あなたの周りにも一人はいると思いますが、なぜか色んな人から好かれていて、遅刻したりミスが多かったりと問題を起こしているのになぜか許されている人物。

このような人物は同調効果などを巧みに使い相手の好感を得ることで、自分のミスを周囲から許してもらいやすくすることが出来るのです。

 

人は好感を持っている人物に対してはなかなか強く当たれないものですし、少々のことは許してしまう性質があります。

そのため、相手の好感を得ることで非難される回数を減らすことが出来るのです。

 

相手をコントロールしやすくなる

同調行動(ミラーリング)によって相手から好感を得て自分に対する許容の幅が広がると、相手に対して自分が何かを依頼したり要求した時に受け入れられる確率や許容量がグッと上がります。

相手に好きになってもらうことで「えこひいき」してもらうのです。

 

この「えこひいき」を利用することで、本来であれば受け入れられないような依頼やお願いであっても、相手は受け入れて行動してくれる確率が高まるのです。

 

自分の思う通りに相手が行動してくれる、言い換えればコントロールしやすくなると言えます。

 

自分の味方を増やしていける

特定のコミュニティにおいてミラーリングを用い他者から好かれることで、その効果は徐々にコミュニティ内で広まっていきます。

特に特に強い影響力を持っている人気者や上司などの権力者から好かれることで、その人の好意は他のメンバーにも伝わっていきます。

一人でも多くのメンバーから好意を持たれることで、コミュニティ内において自分の意見は格段に通りやすくなりますし、思い通りに周囲を動かしやすくなります。

日本社会は多数有利の社会ですので、数の力を味方につけておくことは非常に有効です。

 

一つ気をつけるべき点としては、権力者にあからさまに取り入ろうとしているような行動は、周囲からも反感を買う可能性も高いですので、やりすぎには注意しましょう。

 

同調効果を発揮するための具体的行動例

ここからは実際に同調行動を発揮できる具体的な場面についてご紹介します。

表情による同調行動

評定による同調効果とは、相手の表情に合わせて自分の表情も同じような表情をするというものです。

 

  • 相手が笑顔を見せてくれたなら、自分も笑顔を見せる
  • 相手が悲しそうな表情ならば、自分も同じように悲しそうな表情をする
  • 相手が悩んでいる表情をしていたならば、自分も同じように悩んでいる表情をする

 

言葉による同調行動

言葉による同調行動とは、相手が発している言葉を自分も同じように繰り返して使うことというものです。

  • 会話の中で相手が使っている言葉を、同じ言葉を用いて認識に間違いがないか確認を取る
  • 相手が強調して使った言葉を、自分も同じように強調する
  • 飲食店において相手が注文したものと同じものを注文する

 

動作/行動による同調行動

動作、行動による同調行動とは、相手の動作や行動に合わせて、自分も同じような行動をするというものです。この同調行動には、相手が好んで行っている趣味趣向を自分も同じように趣味趣向として好むといったことも含まれます。

  • 相手が足を組んだら、自分も足を組む
  • 相手が趣味としているもの(ゴルフ、漫画、スポーツなど)を、自分も同じように趣味にする

 

同調行動の注意点

同調行動の注意点としては、以下の1点に集約されます。

この手法は相手に見破られると、とたんに相手は「馬鹿にされている」と感じてしまうことです。

 

簡単そうに思われるこのテクニックですが上記のようなリスクもついて回るのです。

そのためあくまで相手に感づかれない程度に「さりげなく」行うというのがテクニックのポイントなのです。

まとめ

コミュニケーションを取る相手に心理的に取り入る手法である、同調効果(ミラーリング効果)についてご紹介しました。

この手法は心理学の専門書などにも乗っている手法ですので、うまく使えば一定の成果が見込めるでしょう。

やりすぎには注意が必要ですが、相手とのコミュニケーションが上手くいっていない時や、特定の人と仲良くなりたいというタイミングがあれば、是非参考にして頂き、お役に立てれば幸いです。