ハンドボールのゴールキーパーにおいてスライディングは必須技能か?トレーニング方法を合わせて解説

ハンドボールのゴールキーパーにおいてスライディングは必須技能か?トレーニング方法を合わせて解説

今回はハンドボールにおけるゴールキーパー(GK)の技能の一つである「スライディング」について書いていこうと思います。

GKのポジションは他のコートプレイヤーのポジションとはかなり違った能力が必要になります。

その代表的な技術の一つがスライディングです。

 

このスライディングは上手かつ適切にできることで、キーパーのセービング率は大きく変わります

このことは世界選手権などで上位に食い込んでいるチームのGKがスライディングを多用していることからも自明のことと言えるでしょう。

 

そこでどういったシーンでスライディングを使えばよいか、どうやって練習すればよいのかについてご紹介していきます。

 

細かく解説していく前にそもそも私が何者かを簡単にご紹介させてください。

私は小学4年生からハンドボールを始め大学時代には国体の代表選手に入ったりインカレ(全国大会)で試合に出場し、チームメイトにも恵まれ全国ベスト8まで行った経験があります。

私はキーパーではありませんでしたが、全国で活躍するキーパーを何人も見てきましたし、そのレベルのキーパーの指導もよく聞いていました。

 

今回はそんな実体験から感じたことも交えてご紹介していきます。

 

スライディングはどんな場面で必要なのか?

欧州のトップリーグの選手をはじめ多くの選手が使っているスライディングの技術ですが、具体的にどんな場面で必要となるのでしょうか?

これはゴールの下半分にシュートが打たれる可能性が高いと判断できる時に多く使われます。

 

 

スライディングをすることでゴールの下半分にある身体の範囲が広くなりますので、単純に体に当たる可能性が上がります

スライディングを使うと判断すべきタイミングはシュータの状況(シュート体勢、腕の振り、シュートを打ってくる位置、などなど)によって変わってきます。

この判断のタイミングは何度もシュートを受けながら自分の中に経験則として蓄積していくほかありません。

 

基本的な方針としては、遠いところから打たれるロングシュートであれば、シュートを打たれてからコースを判断して動いても間に合うことも多いので、遠いところからのシュートはコースを見てから判断する。

逆に近い位置からのシュートに対してはシュートが打たれてから判断して動いたのでは間に合わないことがほとんどなので、シュートが打たれる前に判断して動く事が必要です。

このシュートが打たれる前に判断するには訓練が必要ですので、何度も繰り返し練習して判断の制度を高めていきましょう。

 

スライディングが出来ると何が良いのか

少し脱線してしまったので話を戻します。

キーパーになりたての頃の選手などは最初はなかなかスライディグがうまくできない人がほとんどでしょう。

そんな状況の人はきっと思うでしょう。

 

スライディングなんかできるようになってなにか良いことあるのかよ」と。

 

ちゃんとあります。

まず1つ目は上記で軽く触れましたが、ゴールの下半分に来るシュートに対して広い面が取れるようになるので、最適なタイミングで使えると止められる確率が飛躍的に高まります

 

2つ目はスライディングが出来て足が遠くまで伸ばせることで、コースの厳しいコーナーへのシュートにも足が届くようになります

 

3つ目は股下へのシュートを止めやすくなります

ハンドボールのキーパーはかなりの頻度で股下へシュートを打たれます。

そして股下へのシュートはかなり止めにくいです。

しかしスライディングがきれいに素早くできるキーパーは下へのシュートだと判断できれば素早くスライディングを繰り出し、股下へのシュートコースを消すことができるため、股下へのシュートを止める確率が上がります。

 

スライディングが上手にできるために大切なこと

ここまではスライディングの重要性・必要性について解説してきましたが、ここからはスライディングが上達するた目の方法や大切なことをご紹介します。

股関節の柔軟性

まず最も基本的なこととして、股関節回りの柔軟性は必須です。

以下の動画を見てもらえば分かる通り、勢いよく足を広げてできるだけ広い面を守る必要がありますので、股関節が硬い人はそもそもこの動きがきれいにできませんし、すぐに怪我します

そのためキーパーは何よりもまず柔軟性が大切だと指導されることが多いですし、特別に柔軟体操のメニューが追加されることがあるくらいです。

 

そして柔軟性の目標は最低でも180度開脚できることを目指しましょう。

柔らかくなればなるほど怪我の膝を打ったり股を痛めるリスクも下がりますし、柔軟で素早いキーピングに繋がります。

股関節のストレッチに関しては、以下の動画などを参考に毎日やっていきましょう。

 

 

 

素早く腰(重心)を落とす技術

もう一つの重要なスキルは、素早く腰(重心)を落とせる技術です。

これが慣れていないと意外に難しいです。

上記で紹介した動画の選手の動きを見ていただければ分かる通り、とても早い速度で重心を落としスライディングを繰り出しているのがわかります。

 

この体を飛び出す(投げ出す)ような動きが早ければ早いほど、長い時間シュートを待つことができますし、反応が遅れても動きの速さでカバーすることも可能になります。

 

効果的な練習方法

スライディングを習得するための練習方法は、とにかくスライディングの動作を繰り返し行うことです。

動きの形は反復練習の中で身につけることができます。

トレーニングの具体的な方法は「升澤圭一朗さん(@masukei1118)」が上げているツイッターの動画がとても参考になります。

 

 

 

 

スライディング以外のGKの練習方法も上げてくださっているので、GKの方はフォローおすすめです。

 

トレーニングに役立つアイテム

それではGKのトレーニングに役立つアイテムをご紹介していきます。

 

まずは最も重要だと説明したストレッチに役立つアイテムです。

 

 

 

こちらはストレッチマットです。

これがあればどこでも室の高いストレッチが可能で、体の柔らかさを求めるヨガなどでもよく使われます。

 

 

こちらはメディシンボールと呼ばれる、重量が重たいボール状の重りです。

以下のような練習で利用されます。

 

重りを持ってキーピングの動作をすることで、横に飛ぶ動作の瞬発力が鍛えられますし、動きにくい状況でも正しいフォームで動くための身体のコントロール力が上がります。

 

 

実業団の練習などでもよく使われるウエイトベストは、あらゆるトレーニングの負荷を向上させるのに最適なアイテムです。

使い方は色々ありますが、キーパーのトレーニングとしてはキーパーノックなどの動作の反復練習のときに付けて行うことで、負荷のある効率的なトレーニングが可能です。

ただしスライディング練習のときには外しましょう。

負荷がかかりすぎてなれていないとお尻や腰、股関節を痛めかねません。

あくまでスタンディングでの動作練習のときに限定しましょう。

 

まとめ

ゴールキーパーのスライディングの必要性やキーパーの効果的なトレーニング方法などについてご紹介してきました。

冒頭でも言ったとおりスライディングはキーパーにとって必須技能と言えますので、キーパーとしてチームの守護神を目指すのであれば是非とも身につけましょう。

 

キーパーはハンドボールの中で最も重要なポジションであり、試合を決定づける存在と言っても過言ではありません。

キーパーが上手ければ練習時点からコートプレイヤーはシュートを工夫して打つようになり、結果としてチームのシュート力・シュート決定率も上がります。

ディフェンスにおいてもキーパーが担う役割は大きく、上位に食い込むチームでキーパーが下手ということはまずありません。

 

キーパーは他のどのポジションよりも替えの効かない存在ですので、上達してチームに勝利をもたらす存在になりましょう。